水没を甘く見てはいけません。
スマホを水に落としてしまったとき、「電源が入るから大丈夫」「少し乾かせば元に戻るかもしれない」と考えてしまう方は少なくありません。
しかし、水没は画面が割れた場合とは違い、見た目だけでは内部の状態を判断することができません。
実際には、内部で腐食が進行し、数日後や数週間後に突然電源が入らなくなったり、大切なデータが取り出せなくなってしまったりすることもあります。
このページは、そんな水没に困っている方の力になれればと思い、実際の修理経験をもとにまとめた解説書です。
水没した直後にやるべきこと、やってはいけないこと、水没したスマホの内部で何が起きているのか、修理店選びで知っておいていただきたいことなどを、できるだけ分かりやすくお伝えします。
慌てて判断してしまう前に、ぜひ最後まで読んでみてください。
あなたのスマホや、大切なデータを守るためのヒントになれば幸いです。
動いているから大丈夫と思っていませんか?
水没したあとも普段どおりスマホが使えていると、「大丈夫だった」と安心してしまう方は少なくありません。
しかし、それが最も危険なケースになることがあります。
水没したスマホは、電源が入っていても内部には水分が残っていることがあります。
その状態で使い続けたり、充電をしたりすると、基板上で腐食やショートが進行し、最初は使えていたスマホでも、数日後や数週間後に起動ループしたり、最悪電源が入らなくなってしまうことがあります。
すぐに対処していたなら、ここまでひどい状態にいたらなかったはずなのに、基板修理が必要になったり、最悪、データの取り出しすらできなかったケースも少なくありません。
特に、大切な写真や動画、仕事のデータ、LINEのトーク履歴など、バックアップを取っていないデータが保存されている場合は注意が必要です。
水没したスマホは、「今、動いているかどうか」ではなく、「内部で何が起きているか」が重要なんです。電源が入るからと安心せず、できるだけ早く適切な対応を行うことをおすすめしています。
水没修理は、どこのお店でも同じではありません
画面割れやバッテリー交換とは違い、水没修理には決まった正解があるわけではありません。お店によって水没処理に対する考え方や処理作業の内容が大きく異なります。
例えば、分解するのか、分解するならどこまで細かく分解するのか、内部の乾燥はどう行うのか、どのくらい時間をかけて乾燥させるのかなど、さまざまです。
だからこそ、「早く返してもらえるから」ではなく、「どのような考え方で水没修理を行っているのか」「実際に分解や水没処理を行っていることが分かる写真があるか」なども、修理店選びでは大切なポイントになります。
このページでは、私たちが実際にどのような考え方で水没修理を行っているのかについても、このあと詳しくご紹介します。
水没したら、これだけは守ってください
スマホが水没してしまったとき、その後の行動によって直るか直らないか、データを取り戻せる可能性が大きく変わることがあります。
特に怖いのは、水分が残ったまま通電し、基板をショートさせてしまうことです。基板の一部がショートしただけで、スマホは起動しなくなったり、さらには大切なデータを取り出せなくなったりすることもあります。
まずは、次のことを守ってください。
- すぐに電源を切る
- 絶対に充電しない
- 何度も電源を入れ直さない
- できるだけ早く修理店へ持ち込む
「乾かしてから持って行こう」と考える方もいらっしゃいますが、その間に内部は確実に腐食が進行します。ドライヤーで乾かしたり、何日も自然乾燥させたりしても、水分が完全になくなるには数週間はかかることでしょう。
あなたのスマホ、データが大切ならば、一番大切なことはできるだけ状態を悪化させないことです。そのためには、すぐに電源を落して、すぐに電源を切り、信頼できる修理店で適切な水没処理を受けることが何より重要です。
リアカメラが曇っていたら超!危険信号です
スマホを水に落としたあと、リアカメラが曇ってしまうことがあります。
「写真は撮れるから大丈夫。」「曇りが消えたから安心。」
そう思ってしまう方もいらっしゃいますが、決して安心してはいけません。
リアカメラは、iPhone・Android・タブレットを問わず、多くの機種でメイン基板のすぐ横に配置されています。
つまり、リアカメラが曇っているということは、カメラ付近まで水分が入り込んでいるということです。そして、そのすぐ隣にはメイン基板があります。リアカメラが曇っているということは、基板周辺にも水分が到達している可能性が極めて高い状態です。
基板はスマホの心臓部です。そのまま使用を続ければ、ショートや腐食によって突然電源が入らなくなったり、大切なデータが取り出せなくなったりすることがあります。
リアカメラが曇っている場合は、決して安心せず、できるだけ早く水没処理を受けることをおすすめします。
海水による水没は別物です
スマホの水没と聞くと、お風呂や洗面台、雨などを思い浮かべるかもしれませんが、海水での水没はまったく別物、最悪と考えてください。
海水の塩分が基板や電子部品に付着すると、塩の作用によって腐食が急速に進みます。ショートを起こすだけでなく、ICチップやCPUまで腐食させてしまうこともあります。
さらに、一度入り込んだ海水は、基板を完全に洗い流すことが非常に難しく、真水による水没よりも復旧が困難になるケースが多くあります。
つまり、海で水没したスマホは時間との勝負です。
「帰宅してから修理に出そう。」「旅行が終わってから相談しよう。」このような判断はおすすめできません。
海水による水没は、一秒でも早く水没処理を行うことが、データを取り出せるかどうかの境界線になります。
ちなみに真水での水没に比べて、復旧率はかなり低くなります。
海でスマホを落としてしまった場合は、できるだけ早く電源を切り、充電はせず、早めに修理店へご相談ください。
当店の水没処理へのこだわり
水没したスマホを、内部が濡れたまま部品交換するでしょうか。
答えは、いいえです。
まず行うべきことは、水による被害の進行を止めるための水没処理です。その処理を行わずに部品だけ交換しても、内部では腐食が進み、後から別の故障が発生する可能性があります。
だからこそ私たちは、水没処理こそが、その後の修理を左右する最も重要な工程だと考えています。
私たちが考える水没処理とは、見える水分だけを取り除くことではありません。
基板のCPUやICチップなど、水が入り込む可能性のある場所まで考え、できる限り内部の水分を取り除くこと。それが本当の水没処理だと考えています。
そのためには、手間も時間もかかります。必要であれば最小パーツまで分解し、一つひとつ丁寧に処理を行います。状態によっては、2〜3日かけて水没処理を行うこともあります。
それは時間をかけたいからではありません。スマホと大切なデータを少しでも守れる可能性を高めるためです。
特別な器具や処理方法については企業秘密ですが、長年の経験の中で培ってきた独自の水没処理を行っていいます。
私たちの水没処理に妥協はありません。
それは、お客様の大切なスマホとデータをお預かりする以上、中途半端な仕事はできないと考えているからです。
トイレへ落としてしまった方へ
まず、お伝えしたいことがあります。
トイレへスマホを落としてしまうことは、決して珍しいことではありません。
恥ずかしいと思う必要はありませんし、私たちは落としてしまったことを責めることもありません。
大切なのは、落としてしまったことではなく、その後どう対応するかです。一秒でも早く電源を切り、できるだけ早く適切な水没処理を受けてください。
そして、一つだけお願いがあります。
ご来店前に、できる範囲できれいにしてからお持ちください。
電源を切った状態であれば、多少の流水にあてても大丈夫です。
私たちも人間です。実際に、汚れや臭いが強く残った状態でお持ち込みいただくことがありますが、さすがにそのままの状態では作業が難しいと感じることもあります。
水没処理は、スマホを直接手に取り、細かな部品まで分解して行う作業です。
お互いが気持ちよく作業・対応できるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
よくある質問
Q. 水没したスマホの電源が入ります。このまま使っても大丈夫ですか?
A. そのまま使い続けることは絶対にやめてください。
電源が入っているということは、スマホ内部では通電が続いているということです。
内部に水分が残ったまま通電すると、ショートが繰り返し発生し、基板の損傷はさらに広がっていきます。
最悪の場合、CPUや記憶媒体(データが保存されている部品)まで損傷すると、大切なデータを取り出すことは不可能になります。
私たちが「絶対に使い続けないでください」とお伝えするのは、このような取り返しのつかない事態を防ぐためです。
Q. 水没したスマホを充電しても大丈夫ですか?
A. 自己判断で乾かすことはおすすめできません。
表面が乾いていても、スマホ内部には水分が残っています。
特に基板のCPUやICチップ周辺に入り込んだ水分は、ドライヤーや自然乾燥だけで完全に除去することは困難です。
「乾いたから大丈夫」と使い続けることで、腐食やショートが進み、症状が悪化することがあります。
Q. 水没したスマホのデータは残っていますか?
A. 水没後の対応によって大きく変わります。
水没直後に電源を切り、充電せず、できるだけ早く水没処理を行えば、データを取り出せる可能性は高くなります。
しかし、使い続けたり充電したりすると、基板が損傷し、大切なデータを取り出せなくなることがあります。
データを守りたい方ほど、早めの対応が重要です。
Q. リアカメラが曇っただけですが、水没処理は必要ですか?
A. 必要です。決して安心してはいけません。
リアカメラが曇るということは、スマホ内部まで水分が入り込んでいるサインです。
多くの機種では、リアカメラのすぐ近くに基板があります。
そのまま使い続けると腐食やショートが進み、後から重大な故障につながることがあります。
リアカメラが曇っている場合は、できるだけ早く水没処理を受けることをおすすめします。
Q. 海水で水没した場合でも修理できますか?
A. あきらめる前にご相談ください。
海水による水没は、真水とはまったく別物です。
塩分によって腐食が急速に進み、ICチップやCPUまで損傷してしまうことがあります。
真水での水没と比べると復旧率は大きく低下しますが、早く水没処理を行うことで助けられる可能性もあります。
海でスマホを落としてしまった場合は、一秒でも早く電源を切り、充電はせず、できるだけ早くご相談ください。
Q. 水没処理にはどのくらい時間がかかりますか?
A. 最低でも1日程度は必要です。
水没処理は、水による被害の進行を止めるための大切な工程です。
スマホ内部に入り込んだ水分は、表面が乾いていても完全にはなくなりません。そのため当店では、最低でも1日程度はお預かりし、十分な水没処理と乾燥を行います。 水没の程度が重い場合は、3日ほどお預かりして水没処理を行ったケースもあります。
私たちは、水没処理は「早く終われば良い」というものではないと考えています。
スマホと大切なデータを守るために必要だと判断した処理は、一切妥協せず行います。
水没修理・データ復旧はスマホリペアサービスへご相談ください
水没したスマホは、時間との勝負です。
「まだ使えるから大丈夫。」「もう少し様子を見よう。」
その判断が、スマホや大切なデータを失う原因になることがあります。
水没してしまったら、自己判断せず、できるだけ早くご相談ください。
私たちは、一台一台の状態を確認し、そのスマホにとって最適な水没処理をご提案いたします。私たちの水没処理に妥協はありません。
スマホと大切なデータを少しでも守れるよう、最後まで責任を持って対応いたします。
まずは、お気軽にご相談ください。
「もうだめかもしれない。」と思ったスマホでも、一度見せてください。
