iPhone15PROMAX 水没処理
8月の中旬、お盆の季節です。毎年、この時期はレジャーを楽しむ方々が増えるためなのか、水没させてしまった事例も比例して多くなります。そんな流れで、iPhone15ProMaxの水没処理依頼が舞い込みました。
当店では、御恥ずかしながら初めての機種です。開封するときの緊張感は半端なかったです。iPhone は外見こそ変わらないように見えますが、毎年、その中身は大きく変化しています。その美しさだけは変わらぬ価値がありますけれど、初見のときの感動は正直愉しみでもあります。
さて、当店の水没処理は、まずは分解、必要なところまで様子を見ながら徹底しています。この端末はそれほどの状態ではなかったため、分解は最小限でしたが、ひどい時は全分解してしまいます。
分解した基板からカメラユニットなど、そのすべてをエアーで水滴を飛ばし、もしくは乾かします。その次にホットガンなどで熱で水滴を乾かします。最後は、シリカゲルをパンパンに詰めたZiprockに、それらのパーツを丁寧に入れ、防湿庫のなかに一昼夜ほぞんしています。
この方法をとってから、水没からの復帰率はかなり高く、私の想像では9割は機能復帰しているように感じています。中には、液晶が没することもありますが、液晶交換で復帰することは多いです。一番肝心なのは、データを失わないことだと思っていますので、基板の状態はかなり事細かに対応しているのも要因かもしれません。
ここまで語っておいてなんですが、水没の復旧率を上げる一番の要素をお伝えしますので、できれば覚えておいていただきたいと思います。その一番の要素、それは「水没をしたら電源を即、切ること」です。どんなに心配でも切ってください。電気と水分はとても相性が悪く、基板の中でショートをしてしまうと、最悪データを失ってしまいます。ぜひ、これだけは覚えておいてほしいことになります。
そうは言っても、それだけでは問題です。スマホ中の水分をしっかりと乾かさないと、何日も待たなくてはいけませんし、数日で錆が発生していくので、一秒でも早く、信頼できるお店で水没処理を依頼してください。間違っても、お金だけとって、何もしないようなお店や、開けてドライヤーの温風を当てるだけのような修理店は選ばないようにしてくださいね。そういった修理店は分解した写真がないはずですので、事前に分解した写真を見せてくれるかどうかを確認するのはいいかもしれません。
お盆もあと残すところ今日と明日の2日間。お盆休みは長い方で5日間。ゆっくりと海、川、山でレジャーを楽しんでください。
アンドロイド、iPad などの修理の御要望はスマホリペアサービスまで御連絡下さい。